学校説明会と自分探し

夏になり、スコアメイクだけに集中できていた時期が過ぎ、チラホラと開かれる学校説明会に出席し、自分がMBAに何を求めるのか?、自分にとってベストなスクールはどこなのか?についても真剣に考える必要が出てきた。

一般的にビジネススクール合否を決めるものは三つあると言われており、

・スコア(TOEFL、GMAT)
・エッセイ(就活でいうエントリーシートのボリュームをもっと増やして、中身を濃くした感じ)
・インタビュー(面接)

からなる。

諸説あるものの、一定以上のスコアが出た後は、エッセイ対策をして、他の受験生と差別化を図ることがトップスクールに行くためには必要と聞く。まだ、GMAT、TOEFLともにもう少しスコアアップさせたいものの、より重要度が高いと思われるエッセイ中身を練ったり、そもそもエッセイを練るために重要となる、自分はなぜMBAを取りに行きたいのか?、そのニーズにもっとも合う、自分にとってのベストスクールはどこなのか?について考える時間も増えており、最近では6:4くらいでスコアメイク対策とエッセイ対策に時間を割いている。

学校説明会等で卒業生・在校生の話を聞き、現状でビジネススクールに通うことの意義として出てきたものを整理すると、

ハードスキル
・Strategy、Marketing、Finance、Accounting などの経営に必要なハードスキルを学ぶためだけに行くなら、時間・お金をかけて留学する必要はない。本を買って、自学自習するか、国内のビジネススクールに行けばいい。そもそも仕事の知識を学ぶのに仕事以上に優れた場はない。
・ハードスキルに関する授業の質だけを考えた場合、おそらくトップ20のビジネススクールなら得られる知識に差異はない。
・とはいえ、Financeのスキル等は即効性があるものもある。
ソフトスキル
・ハードスキルに比して価値があるのが、ソフトスキル面。自分のコミュニケーションスタイル、マネジメントスタイル等のソフトスキルをフィードバックを受けながら、体系的に見直すことができる。
・授業で習ったことは正直忘れるが、将来的に自分の中に残る本当に価値のあるものは、ビジネススクールで体得する「ものの考え方」「問題との向き合い方」「多様なバックグラウンドを持つ人間とのコミュニケーション・チームワークの仕方」。
・仕事という(ヒエラルキー・明確な命令体系・インセンティブ体系をもった)場を離れて、お互いにフラットな状態で、一つの問題を解決するためチームワークをすることを通じて、自分のマネジメントスタイルを見直すことができる。
キャリアチェンジ
・(リーマンショック後は一概には言えないものの)PE、投資銀行、コンサル等の一部業界に行く際には有効な手形として機能する。
・チャンスがあふれているものの、積極的に活用するかどうかは本人次第。アメリカの学生等は、入学する前にどうやって二年間を活用するをよくプランニングし、入学後から積極的に興味のある企業、業界に入れるよう行動を起こしているもの。
学校選び
・在校生、卒業生等の人と会い、フィットするかとどうかが全て
・Campus visit はすべき。しないと学校が自分に合うかどうかは分からない。

最後の学校選びのポイントは、日本的な感覚では、受験というより就活。
いかに自分の行きたいスクールから合格をもらうかという観点から見ると、多くの卒業生がハードスキルについては割と淡白なコメントをする一方で、エッセイにおいては、ハードスキル面でビジネススクールから何を得たいのかという面も強調することが必要な模様(採用担当は、ビジネススクールを一義的にはAcademic の場として捉えているといことかと)。最終的には、学校の情報収集もさることながら、いかに他の候補生と差別化できるオリジナルなストーリーを説得力をもって語れるかが大事な気もする。

学校選びの切り口について改めて整理すると、
ハードスキル
・自分の学びたい分野に強い学校が望ましいが必要条件にとどまる。かつ、学びたい分野にもよるが、General Managementという切り口で考えると、ニーズを満たす学校は複数ある模様(というか、どこも基本的には満たすのか??)。
・ディスカッションが多いと思われることから、学びを多くするためにも、生徒の質は高いほうが望ましい。在校生、卒業生から推測すべし。
ソフトスキル
・学生同士のインタラクションから学ぶことが多いと思われるため、Team work、課外活動等積極的にLeadershipを発揮する機会を多く得られることが重要。
・在校生や卒業生と自分がフィットすると思うこと、学校の考えるLeadership 教育、方法論について共感できることが重要

こういう風に選抜されるプロセスを経て、半ば強制的に「自分は何がやりたいのか?何をやり遂げてきたのか?」みたいなことを考えるもの、なかなかいい機会。悔いがないよう、引き続き全力で頑張ろうと思います。