コーポレートファイナンスって

バングラディッシュグラミン銀行NYSE上場のPEブラックストーン、どっちの金融機関に価値があるのだろうと考えたとき、コーポレートファイナンスの考えに従えば、圧倒的に後者になるのだろう(グラミン銀行についてほとんど知識がないので、ものすごい適当ですが)。

それは、コーポレートファイナンスにおける「企業価値」とは、非常に単純化すれば「その企業の生み出すキャッシュフローの総和」に過ぎないからだ。

これは、別にいい悪いという話ではなく、コーポレートファイナンスが、企業を「キャッシュを生み出す装置」という切り口から徹底して分析していくツールである結果だと思う。このような切り口は、投資家にとっては非常に重要であり、企業活動が資金を必要としている以上、考えなくてはならない視点である。

ただ、金融業とは日々の業務を通じて、企業をキャッシュという切り口から見ているに過ぎないという大前提は忘れてはいけない。また、金融業が「キャッシュを生み出す装置」という切り口から企業を評価し、様々なリスク選好を持つ投資家と結びつけることをプロフェッションとするならば、より多様な企業評価・プロジェクト評価を追及し、それに見合ったリスクマネーを提供することで、効率的な資本市場創造に貢献するのがコーポレートファイナンスの役割なのだろうと、色々考えてたら思いいたった。