朝日生命の営業員になる

先日、部署の入り口におばちゃんが立っていた。

生命保険の勧誘の人だったので、「中に入っても問題ないですよ」と言うと、「いえいえ、皆さん忙しそうですし」と言いながら、ごそごそとパンフレットを4組出し、僕に手渡してくる。さらに、小さなパックのお菓子をおまけに付けて、「若い女性向けの保険だから、若い方に渡してくれない?」と言ってくる。

なんかおかしくないか。ほかの人が忙しそうに働いているのを邪魔したくないから中には入りたくないが、僕を使って宣伝だけはしようとしている。つまり、「暇そうだし、ちょっと手伝ってよ」ということか。

でも、もちろん、笑顔で引き受け、部署のきれいな女性の先輩方に笑われつつ朝日生命の手下を演じてきた。まぁ、総じて言えば悪くない仕事だった。