九州よかとこ物語 その1

用事のない週末はいつも起きると夕方近くなのだが、今日も起きたら15時だった。この時間に起きると、お気に入りの一人でも行ける店でランチがやっていなく、何を食うかで困る。

とりあえず適当に着替えて、下におり、玄関の郵便受けを見ると「宅配カレー」のチラシが入っていた。

「カレー食いたい」と思うが、この前ココイチを食ったときは、どうも期待外れだった。

「どうしたものかな〜」とチャリをこいでいると、異常にタイミングよく「おいしいカレー」とノボリを出した飲み屋が近所にあった。

16時近くだし飲み屋はやってないかと思いつつも、ダメもとで入ってみると、やはり掃除中。

店のおばちゃんに「やってないすか?」と聞くと、「何が食べたいの?」と言われ、「カレー」と返すと、「掃除中でもいいならどうぞ」と言われる。

おばちゃんがカレーをチンするのを、なんとなく手持ち無沙汰にボーッと待ってたら、「息子のだけど」と言って、北斗の拳16巻を渡してくれた。

ページを開くと、なんとケンシロウラオウを倒したところ。

北斗の拳を読むのは初めてだが、ラオウが重要人物であることは知っている。

「クライマックスからデビューする北斗の拳」と思いつつ、熟読。

出てきたカレーもうまい。看板に偽りない。

途中、「一人暮らし?」と聞かれ、「はい」というと、「キャベツ食べる?野菜足りないでしょ?」と言って、サラダが出てきた。

サラダをキャベツと謙遜するあたりが心憎い。

800円。

思いのほか、いい昼飯だった。